七夕さま
もうすぐ七夕🎋
昔々、私の通った塩津小学校は週に一回『生活体験学習』という珍しい授業がありました。
1年生から6年生まで縦割りで班分けをし、ひと月毎に決められたテーマに基づき一から作り上げたものを発表するというとても素敵な授業でした。
6年生がリーダーとなり下の子を気遣い知恵を寄せ合いながら作品を作り上げます。一般の学校生活では味わえない素晴らしい試みだったと思います。
例えば、五月。オリエンテーリングと言って、賤ヶ岳や裏山を駆け登り、ポイントを通過しながら目的地までを競います。十月の収穫感謝祭には広い体育館に色とりどりの落ち葉を敷き詰め、一面に絵を描きました。みんなで一所懸命に拾い集めた落ち葉の赤や黄色と芳しい香り、今でも鮮明に思い出します。
そして、7月はもちろん七夕祭り。忘れられないのは国語の授業で習った宮沢賢治の『よだかの星』の紙芝居を作り、壇上で発表したこと。「お星さん。西の青白いお星さん。どうか私をあなたのところへ連れてってください。やけて死んでもかまいません。」そんなセリフをみんなで順番に読んだ記憶です。なぜよだかは命をかけて夜空を飛び続けたのか?小学生にはよだかの星を理解するには難しすぎて、ただただ悲しくて切なくて。それ以降、私にとって七夕の星はよだかの星になりました。
さて、今年も短冊にはたくさんの願いごとが。
よだかのように悲しみに支配されることのない明るい世の中になりますようにと願いつつ。
今年は晴れるといいなぁ✨